隼人×女號。結婚してます。



渓 「そういや號に、もし神指令が浮気したらどうする?って聞いてみた事があるんだ」
隼人「ずいぶん下世話な会話してるな」
渓 「お酒入ってたからなー。(にやにや)」
隼人「…なんて答えてたんだ?」
渓 「うふ。それがさあ、相手に『迷惑でなければそっちで引き取ってくれ』って頼むらしいよ」
隼人「それは…ずいぶん信用のない話だな」
渓 「でも前は女関係乱れまくってたそうじゃない」
隼人「ほんの一時だ。しかもこじれたのは別に浮気とかじゃない。前の彼女と当時の彼女で
   掴み合いの喧嘩になったくらいのものだ、そしてその場に俺はいなかった」
渓 「それをその位って言える当たりがなんともかんともだわねえ」
隼人「なんとでも言え。ともかくその話に尾鰭がついて、結構な噂になったらしいとは聞いている」
渓 「あー、未亡人を妊娠中絶させたとか、5股が見つかったとかいうあれか」
隼人「…俺は一体…」
渓 「いやいや、男の部下さんは『流石神司令!尊敬できないけど!』って言ってたよ」
隼人「そりゃそうだろう。女の隊員は何て言ってるんだ」
渓 「近くを通ると妊娠するとかいうのが転じて、最近は神さんの髪の毛を手お守りにすると、子供が出来にくくても妊娠できるって噂があるよ」
隼人「…俺は何かの神様か?」
渓 「いいじゃんありがたがられてて。避けられるよりましよ」
隼人「複雑な心情だが」
渓 「でも浮気はやめときなよ。したらあたしがまず半殺しにする。で竜馬さんにもう半分を殺してもらう」
隼人「全殺しかよ」
渓 「あと親父と凱にも手伝ってもらって完殺、最後に姉さんに呪い殺してもらう」
隼人「死んでなお呪い殺されるのは嫌なんだが」
渓 「だから浮気しないのが一番なんだって」
隼人「というか元気、何で浮気前提で話を進めるんだ」
渓 「だってぜーーーったい浮気しそうなんだもん神さん」
隼人「やらんよ、もうそんな元気はないし、號に嫌われるのもご免だ」
渓 「ほんとー?」
號 「(コンコン)(バタン)けーい、夜分にすまない、うちの宿六がお邪魔してないか」
渓 「あ、いるいるー。ごめん引きとめてた」
隼人「迎えに来てくれたのか」
號 「いや、渓に会いに来た。お前の回収はついでだ。渓、約束のアップルパイだ」
渓 「わーい、ありがと」
隼人「約束してたのか(そして俺の回収はついでなのか…)」
號 「ああ、うちの分もちゃんと焼いてあるから欲しがるなよ」
隼人「え?しかし…」
渓 「神さん、號がこういうものを作る時には、ちゃんとおうちの分を用意してるでしょ」
隼人「だが俺たちはあまり甘いものとか食わないんだが」
號 「ああ、これよりずっと小さいサイズの、甘さも控えめなアップルパイを作ってある」
渓 「ね?」
隼人「というかそのアップルパイのサイズがありえないぞ」
號 「確かにピザLサイズ大はでかかった。ぎりぎりオーブンに入ったけど、パイ生地がな」
渓 「ありがとう。じっくり食べるね」
隼人「ぼそっ(凱と二人でぺろっと平らげるんだろうな…)」
號 「ひそひそ(渓一人で「夜食につまみ食いー♪やだもーとまんないー」ってなったら今日中になくなるぞ)」
渓 「んー?何?」
隼人「いや別に。じゃあ帰るか號」
號 「問題ない。邪魔したな渓、おやすみ」
渓 「はーいおやすみなさーい。(ひらひら)」
    ばたん。
隼人「…俺はついでか」
號 「渓の顔も見たかったのもあるし、アップルパイも渡したかった。でもお前を迎えに来たのが主な目的だ」
隼人「なんでそう言わないんだ」
號 「渓の前でそう言ってしまうのは失礼だろう」
隼人「(ああ成程)」
號 「で、なんで渓のとこに行ってたんだ」
隼人「最初は俺と弁慶と竜馬と凱だったんだよ。で、3人は途中でゲームのアップロードがあったとかで凱の部屋に行っただけ。
    携帯機対応だが渓の部屋はPCに無線がないしな」
號 「ああ凱楽しみにしてたからな、ポケットモンスターハンターの新作」
隼人「なんだかすさまじそうなソフト名だな」
號 「俺もやってないからよくわからんが、凱が言ってた『ピカチュウの丸焼き』ってうまそうだな」
隼人「(それはいろんな意味でアウトじゃないのか)」
號 「で?何の話をしてたんだ」
隼人「渓に『浮気すんな』と釘を刺された」
號 「心配性だな渓は。誰に似たんだ」
隼人「お袋さんだろう。博士もミチルさんも心配性とは程遠い、無鉄砲な性格だったからな」
號 「そうでもない、博士はあまり人の言うことを聞かない性格だし、ミチルはやると決めたらとことん進むだけだ」
隼人「(同じだと思う…)」
號 「心配しなくても、俺はいつでも覚悟が出来てるのにな」
隼人「…浮気のか。しないって言ってるだろうが」
號 「そうじゃない、俺かお前、どちらかが先に死んだときにそんな思考回路では再婚も出来ないだろう」
隼人「それと浮気とは別問題だと思うが」
號 「移ろう心のままに生きるのも、ある種の才能だと思うが」
隼人「俺は生きてる限り、生涯おまえを愛する」
號 「…」
隼人「びっくりしてるな」
號 「うん、おどろいた」
隼人「返事は?」
號 「えー?うーんと、あ、俺はいっぱいお前を愛する」
隼人「…」
號 「…」
隼人「…困った」
號 「なんで」
隼人「幸せだ」
號 「ならよかった」
隼人「まあ、そうと決まったらお互い死なないように頑張ろう」
號 「そうだな、お前が死にそうな時は俺がとどめを刺してやる」
隼人「なんだそりゃ」
號 「武士の情けだ」
隼人「それ使う意味違ってるし、そもそもお前は武士じゃない」
號 「しまった」
隼人「ははは」
號 「がんばろうな」
隼人「おう」




































なんか淡々と終わらせたかったのでこんな感じで。


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